今日、決める-。6大会連続五輪出場を目指す世界ランキング8位の女子日本代表が、初黒星を喫した。今年のネーションズリーグ(VNL)を制した同1位トルコとの全勝対決に1-3で敗戦。セットカウント3-1以内の勝利でパリ五輪出場が決まる一戦を落としたが、難敵に1歩もひかない戦いをみせたチームの視線は既に次戦に向けられた。24日の5勝1敗で並ぶ同4位ブラジルとの最終戦に勝てば、2位以内が確定。勝ってパリ切符をつかみとる。

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アウトサイドヒッター石川真佑(23=フィレンツェ)が、第3セット途中からローテーションに入り、本領発揮した。「相手にリードされてる場面で、自分が入って流れを作ろうという意識はあった」。10-16と6点ビハインドの展開から、アタック、フェイントなど4得点をマーク。終盤に逆転するなど流れを変えた。惜しくも再逆転されたが、短い時間にブロックポイントの1点を含む計6得点をマーク。「点数を取れたところは良かった」とうなずいた。

今大会はリリーフサーバーとしての起用が多かったが、五輪切符獲得がかかった一戦で奮起。守備でも「サーブレシーブで崩れることは少なかった。そういう状況をまたつくっていければ」と手応えを示した。

次戦ブラジルに勝てばパリ行きが決まる。五輪切符獲得へ仕切り直しの一戦。「崩れた場面でも決めきれるようにはやっていきたいと。あと1試合残っているので、切り替えてチーム全員でまた明日勝ちに行きます」と気合を入れ直した。

◆ブラジルとの過去の対戦 これまでの対戦成績は日本の45勝92敗と大きく負け越している。直近の対戦は昨年10月にオランダで行われた世界選手権の準々決勝で、フルセットの激闘の末に敗戦。最後の勝利は同じく昨年の世界選手権1次リーグで、この時は3-1で勝利し、18年のネーションズリーグから続いていた連敗を8で止めた。

 

◆パリ五輪への道 パリ五輪出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選のW杯バレーは、世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、総当たりで対戦。女子は中国(プールA)、日本(同B)、ポーランド(同C)で開催されており、各組上位2カ国の計6カ国が出場権を得る。残る5枠は、来年のネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド終了時(6月)の世界ランキングで決定。日本がW杯バレーで出場権を逃した場合はVNLに出場し、ポイントを重ねてランキングをより上位に上げることが必要。W杯バレーでの大陸別の切符獲得状況も、重要な要素となる。