バスケットボール女子の名門シャンソン化粧品で7選手らが大量退団した事案についてWリーグは25日、調査結果を発表し、「対象チームにけん責処分」を科すと発表した。理由について調査チームは「適切なチームマネジメントがなされていなかった」とした。
シャンソンは昨年12月に皇后杯で敗退した直後、ミーティング中に激しい口論が発生した。この際にある選手が取った言動について、球団幹部が問題視。「解雇を含む何らかのペナルティーがある可能性」を伝えたことが引き金となってチームは空中分裂し、大量退団につながった。
調査チームはミーティングである選手が取った言動について「懲戒解雇の対象となるような行き過ぎたものとは評価できない」と報告。その言動を理由として選手に解雇の可能性を伝えたことは「適切ではない」と判断した。もっとも「今回の調査は、リーグとしての懲戒事由に該当するか確認するために行った。必ずしもパワーハラスメントの有無を調査していない」とも説明。「パワハラ認定をしなくても本件の処分ができると考えた」とした。処分内容としてけん責は、7段階で最も軽い。【奥岡幹浩】
■シャンソン杉山部長「真摯に受け止め」
Wリーグの報告を受けてシャンソン化粧品の杉山明宏部長は「公平に調査された結果。真摯(しんし)に受け止めたい」と話した。今月上旬までにWリーグに提出した名簿からはチーム代表の肩書がついていた幹部の氏名が外れた。これについて杉山部長は「会社の人事異動」と説明したうえで、その人物は今季のチーム運営に関わらないとした。