世界ランキング5位の日本が同28位のフィンランドを3-2で下した。
8カ国のうち上位2カ国に与えられる来夏のパリオリンピック(五輪)出場権獲得へ白星スタートを切ったが、セッター関田誠大(29)は反省の言葉を並べた。セットカウント2-0から追いつかれ、最終第5セットまでもつれての勝利に「アタッカーに託すことばかりにしていた場面が多かった」と振り返った。
序盤は関田のトスもさえ、アウトサイドヒッター(OH)高橋藍(22)やオポジット(OP)西田有志(23)が得点を量産。快勝ムードさえ漂ったが、第3セットから流れが変わった。平均身長199・2センチと高さのある相手に反撃を許すと、なかなか勢いを断ち切れなかった。
「悪い時に自分たちでどんどん悪い方向にいってしまうというか、雰囲気も良くなかった」
最終第5セットで10-12と追い込まれた場面も、胸の内は「やばい」という焦りが占めていた。そこから5連続得点で何とか逆転勝利を飾ったが「自分でも打開できるようにしていかないと」と自戒を込めた。
ただ、初戦を競り勝ったことは前向きに捉える。
「僕自身、どこかでこういう場面を経験しておかないとな、とこの大会を通じて思っていたので。今日は絶対に3-0でいくという理想はあったんですけど、よかったんじゃないですか」
今大会は9日間で7試合が組み込まれており、来夏のパリ五輪出場権が与えられるのは8カ国のうち上位2カ国のみ。初戦の教訓を今後の6試合に生かしていく。
◆パリ五輪への道 パリ五輪出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選のW杯バレーは、世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、総当たりで対戦。男子はブラジル(プールA)、日本(同B)、中国(同C)で開催され、各組上位2カ国の計6カ国が出場権を得る。残る5枠は、来年のネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド終了時(6月)の世界ランキングで決定。日本がW杯バレーで出場権を逃した場合はVNLに出場し、ポイントを重ねてランキングをより上位に上げることが必要。W杯バレーでの大陸別の切符獲得状況も、重要な要素となる。