新年初戦となった一戦で、佐賀工のFB川原悠悟(2年)がスーパー・トライで観衆の度肝を抜いた。

「花園で決められたことがすごくうれしい。今まで練習してきた形だった」

前半28分だ。ゴール前の左中間から高校日本代表候補のSO服部亮太(3年)が右へキックパスを出した。川原は「(服部と)目があったので、もしかしたらパスが来ると思った」と約30メートル超えのロングパスに反応。届くか、届かないか。紙一重のところでダイブし、懸命に手を伸ばした。

転びながらボールをつかみ、そのままゴール右隅へ突き刺した。トライ後はパスを出した服部から手荒い祝福を受け「よくやった」と、ねぎらいの言葉をもらった。

川原は「いつも(服部に)愛のあるいじりを受けている。素直にほめってもらったので、うれしかった」と照れ笑いで言う。

川原は服部を名前で呼ぶ。「亮太くん」。いい意味で上下関係はなく「今の3年生はみんな優しい。先輩ですけどみんな“君”で呼んでいます。チームワークはいいです」と言う。

昨年3月には自宅から10分程度の電車通学だったが、「体を大きくするために」と服部らとともに寮生活を送り始めた。

「亮太くんはプレーもすごくうまくて、ずっと憧れている。追いついて、追い抜けるように頑張っていきたい」と先輩に刺激をもらう。

チームは前半と後半に3トライずつの計6トライで快勝。リザーブを含め留学生3人を擁する相手にパワー勝ち。3大会連続で8強入りを決めた。

「留学生に負けたくない気持ちは全員にあった。大差で勝てて良かった」と胸を張った。

今大会は21年ぶりのAシードで臨み、優勝候補の一角にも挙げられる。「3年生とは1戦1戦が最後になるかもしれない。Aシードの誇りを持ち、チャレンジャーとして戦いたい。もう、優勝しかないです」ときっぱり。悲願の花園初優勝へ機運は高まっている。【佐藤究】