またしても千葉Jに阻まれた。宇都宮ブレックスが大逆転負けを食らい、3大会ぶり3度目の決勝進出を逃した。
試合後の記者会見場は千葉Jのロッカールームに近く、選手たちの勝利の雄たけびが聞こえてくる。佐々宜央(さっさ・のりお)ヘッドコーチは「試合が終わったばかりでまだ感情を整理仕切れていない」と言いながら、席についた。
「素晴らしいスタートを切れたけど、後半、千葉さんの守備の強度が上がり、足が止まってボールも止まってしまった。うちの攻撃が単発になってしまった」
相手のキーマン、富樫を2人がかりの守備などで徹底的にマーク。試合開始から16-0と圧倒し、第2クオーター(Q)途中には、最大21点をリードした。ところが後半、大失速。富樫を中心にした相手の多彩な攻めに対応できず、失点を重ねてしまった。
「富樫に対する詰め具合の強度が落ちてしまったこともあるけど、富樫の集中力がすごかった。富樫をほめるべきでしょう。それよりも第3Qの出だしのところ、いいショットで攻撃を終えていなかった」
千葉Jのパトリック・ヘッドコーチは試合後「ニュービル選手をどう止めるかだった」と明かした。確かに後半、D.Jニュービルが強引にペイントエリアに侵入し、ターンオーバーしてしまうシーンが何度か見られた。宇都宮が前半、富樫を徹底マークしたように、相手も攻撃の起点をつぶしにきた。今後のリーグ戦やチャンピオンシップを見据え、克服すべき課題だ。
何より、エース比江島慎がファウルトラブルで退場を余儀なくされたのが痛かった。第4Q残り約5分、67-67の同点の場面でファウルアウト。
「僕が最後までコートにいられなかったのが何よりの敗因だと思う」
比江島は自分を責めたが、富樫相手に激しく守備をし、勝利への意欲をむき出しにした裏返しでもある。決して責められない。
今回を含めて6年連続して4強に進出したが、そのうちの半分の3回、千葉Jに頂点への道を阻まれた。「天皇杯ではなかなか千葉を超えられない悔しさがある」と比江島。その悔しさはB1王者を目指す戦いにぶつけるしかない。【沢田啓太郎】


