東京国際大、東洋大、帝京大、順大が歴史に残るシード権争いを演じた。大手町のゴール直前までデッドヒート。4校中1校のみシード圏外(11位)という残酷な状況の中、わずか7秒差で順大が涙をのんだ。東洋大は20年連続でシード権を獲得した。
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これが伝統の力か。大手町のゴールまであと1キロの直線で、東京国際大の大村良紀(3年)がスパート。東洋大の薄根大河(2年)は懸命に追った。「ここで勝負しないといけないと思った。(酒井)監督から『20年連続シードは絶対』と言われていてプレッシャーがあったけど、最後の最後は力になった」と振り返った。
決してスプリントには強くない。酒井監督も「ラストスパートには不安があった」と打ち明けた。それでも「(4人の中で)最初にタスキを受けたお前にアドバンテージがある。11位だけは絶対ダメだと」と声をかけ続け、薄根の底力を引き出した。
4度の優勝を誇る名門は今回の箱根で復活をかけて上位進出を狙っていた。しかし、2区を予定していた梅崎蓮(4年)が元日にアキレス腱(けん)痛を発症し、起用できず。1、2、3区の組み直しを余儀なくされ、往路は9位に終わった。
復路も8区網本佳悟(3年)が区間2位、7区内堀勇(1年)が区間12位など浮き沈みがありながら、何とかシード権を確保。「想定外の事態が起きたが、最低限のラインは死守できた」。レース後のミーティングでは「伝統をつなぐ重みを感じたと思う。そのなかで粘り強く走ってくれた」と選手たちをほめた。【沢田啓太郎】


