【ボストン=松本航、藤塚大輔】佐藤駿(21=エームサービス/明治大)が、ショートプログラム(SP)5位からフリー終了時は暫定2位として、初のワールド(世界選手権)挑戦を終えた。最終的には6位に食い込んだ。
冒頭の4回転ルッツに成功。続く4回転フリップはエッジエラーの判定で出来栄え点(GOE)マイナスとなったが、着氷はした。日本で唯一、両ジャンプを跳べるスケーターの本領だけは示した。
続く4回転-3回転の連続トーループも決めたが、単発の4回転トーループで手を突くミス。しかし、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)2本を含めて以降はノーミス。演技を終えると、何度も両拳を振り下ろして喜びを爆発させた。
「ルッツは、こっちに来てから1回も失敗していなかったので、心配していなかったんですけど、逆にトーループだったりアクセルだったり…アクセルの方が緊張したというか、後半、大丈夫かな? っていう不安が大きかったんですが、トーループで転倒はありましたけど、アクセル2本、しっかり決め切れて、うれしかったです」
ファンから投じられた、ポケットモンスターの最愛キャラクター「ホゲータ」のぬいぐるみを拾って日下匡力コーチと抱擁。フリー4位の179・30点、総合で暫定2位の270・56点のスコアが出ると、笑顔はなかったものの、何度もうなずいた。
「まず終わってホッとしている。この1カ月、本当に枠のことしか考えてこなくて。最大枠を確保できてうれしいし、来季に向けて自分にとってプラスになる試合になりました。この1カ月、頑張ってきたので、やるべきことは全部、出し切れたかなと思います」
言葉通り、出し惜しみはなかった。2026年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)の国・地域別出場枠獲得が懸かる中、SP5位できっちり最終組へ。上位2人の総合順位が合計「13」以内となれば最大3枠を確保できる中、フリーを終えた時点で6位以上を確定させ、役目は果たして盟友の結果を待った。
自身の3人後、鍵山優真(21=オリエンタルバイオ/中京大)が登場。SPの貯金を生かして銅メダルを獲得した。「3位+6位」で合計「9」となり、来年2月に待つ4年に1度の舞台の3枠を死守した。
「本当にこの1カ月、死に物狂いで練習してきたので報われて良かった。全日本の失敗(総合7位)を、悔しい思いを晴らせるような演技になったんじゃないかなと思います。枠取りに貢献できたと思うので、来季の五輪シーズンではしっかりと、今度は全日本でいい演技ができるように頑張っていこうと思います」


