国内最高峰リーグHで昨季3位のジークスター東京が、フランスリーグ前人未到11連覇中の“銀河系軍団”パリ・サンジェルマン(パリSG)に善戦した。

前半を20-20で折り返したが、フランス代表で24年パリ五輪8強のエロイム・プランディ(26)に12得点を許すなど35-36で屈した。それでも主将の玉川裕康(30)、副将の部井久アダム勇樹(26)のパリ五輪日本代表コンビを故障で欠きながら健闘。9月6日に敵地で控える昨季準優勝ブレイヴキングス刈谷とのリーグH開幕戦へ、収穫を得た。

   ◇   ◇   ◇

時計は後半29分41秒を示した。35-36で迎えたジークスター東京の大チャンス。速攻からRB中村が相手GKとの1対1でシュートを放ったが、好セーブに阻まれた。残り1分を切った勝負どころの局面で「前のめりになった。あそこで上体を起こして、シュートを打ち分けられなかったのが、経験不足だと思いました。悔しいです」と地面に倒れた。日本代表で1月開催の世界選手権を経験した25歳が、1点差を悔やんだ。

ハンドボール界の“銀河系軍団”を相手に、3年連続の真剣勝負だった。23年は27-36、24年は29-31で敗れ、就任3季目の佐藤智仁監督(40)は選手とともに「PSGに勝つ」とこだわった。18年4月に「東京から、世界と戦えるハンドボールチームを」をコンセプトに、前身である東京トライスターズが創部。多くの日本代表経験者が在籍する個性派集団は、昨季に防御を向上させ、今季に向けこだわるのが速攻だった。

新たなGKも輝いた。昨季のリーグHレギュラーシーズンMVPの岩下だけでなく、20-20で折り返した後半は22歳の大山が好セーブを連発。それでも相手エースのプランディに12失点し「速さも、高さも、振りも違う。見て、止められる速さではない。ディフェンダーと連係するのか、相手の癖を読んで、ちょっと早めに動くのか。キーパー同士で話し合ったけれど、ロングシュートは課題でした」と反省を忘れなかった。

9月に初優勝を狙うリーグH開幕を控えながら、身長200センチの玉川、196センチの部井久を欠く布陣。高さへの懸念がある中でも、大山は「みんなの運動量で9メートル(ライン)に入れないようにできていた」と真剣勝負で見えた収穫がある。試合後のミーティングを経て、中村は「あそこを決めきらないと、日本一になれないと胸に刻んだ」と言い切った。1敗の悔しさはリーグで晴らす。【松本航】

【ハンドボール】ジークスター東京、“銀河系軍団”パリSGと接戦演じるも1点差惜敗/詳細