大阪桐蔭(大阪第1)が、魂のタックルで初優勝を手繰り寄せた。

残り2分でトライとゴールを許し、26-24と2点差に迫られた。PGの3点でも逆転されるため、反則すら許されない。迎えた後半ロスタイム。相手の連続攻撃を、逆サイドにいたCTB高本幹也(3年)が全速力で戻り、捨て身のタックルで防いだ。相手CTBからボールを奪い、その後に、高本が自らボールを真横に蹴り出して歓喜のノーサイドの笛が鳴った。

「(ラインが)余られていたので、ドンピシャで入らないとヤバイ。勇気がいりましたけれど、気持ちを込めました」

今春、帝京大に進学予定の高本は、東海大仰星(現東海大大阪仰星)との前回大会決勝も2年生SOとして出場。1年前は、7点差を追う後半ロスタイムに敵陣でボールを落とし、その直後に試合終了となっていた。1年間、屈辱を胸に、厳しい練習に耐えてきた。

昨年4月の選抜大会決勝で敗れた桐蔭学園に雪辱を果たし、悲願の初優勝を手にした。