大麻所持で逮捕され、日本相撲協会を解雇された元若ノ鵬(20=本名ガグロエフ・ソスラン)が、27日発売の「週刊現代」で、グルジア出身の幕内栃ノ心(21=春日野)の大麻使用を告発している。同誌によると、栃ノ心は元若ノ鵬が在籍していた間垣部屋の個室で、元若ノ鵬とともに大麻を吸引したという。元若ノ鵬は、同誌で大関琴欧洲、魁皇、千代大海、十両春日錦との八百長を告発しているが、大麻使用を名指しで告発したのは初めて。栃ノ心は、疑惑を全面否定している。

 元若ノ鵬の告発は、大麻使用にまで及んできた。同誌によると、元若ノ鵬が大麻所持で逮捕された前日の8月17日夜、同日に都内のロシア料理店で偶然会った栃ノ心と幕内黒海の運転手(グルジア人)と食事をした後、元若ノ鵬が在籍していた間垣部屋の個室へ移動。3人で1本の大麻を吸引したとしている。

 また、栃ノ心は元若ノ鵬に「グルジアにいたころから吸っているよ。日本でも吸っている」と話し、大麻を買うために「一緒に渋谷に行こう」と誘ってきたという。告発に踏み切った理由は「逮捕されてから一方的に関係を切ろうとしている」「手紙を人を介して渡しても連絡がない」からなどとしている。

 一方で、栃ノ心は「あいつはウソばかり言っている」と疑惑を全面否定した。この日は、秋巡業最終日の下関場所に参加。「あいつとは仲がいいわけでもない。間垣部屋(個室)にも行ったことはあるけど、DVDを借りたりしただけ」と強く反論した。法的手段を含めた名誉を守るための対抗策に関しても「何でもやります。いつでも」と強気だった。

 大麻使用の疑惑に関しては、日本相撲協会も独自で抜き打ち検査を行い、陽性反応だった元露鵬、元白露山を解雇した経緯もある。同協会再発防止検討委員会委員長の伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)は「記事の内容を見ていないが、必要と判断とした場合は、これまで通り事情聴取などを行う」と話した。