日本相撲協会は18日、大リーグ・エンゼルス松井秀喜外野手の広報を務める広岡勲氏(43)の広報部特別アドバイザー就任を発表した。無報酬の非常勤で大リーグのキャンプが始まる来年2月中旬まで。知人の紹介を受けた放駒理事長(元大関魁傑)が独断。横審などの名誉職を除き、角界としては初の球界からの助っ人となった。

 この日、初出勤した広岡氏は「ヤンキースは、今の相撲協会に似ている。ヤンキースは強いだけでなく、ニューヨークの象徴として伝統や流儀を大切にして、強い組織にしないといけない。相通じるものがある」と話した。広報業務全般の指導、助言を求められ、具体案は伏せたが「改善点は分かっているつもり。少なくはない」。松井からは「待っている方がいるなら、当然やるべきではないか」と言われ、相撲好きな松井なりの意見も聞いた。

 相撲協会は、角界の改革を担うガバナンス(組織統治)の整備に関する独立委員会から、広報部門の強化を提言され、担当者を公募する案もある。放駒理事長は「まずは、2月中旬までみてもらう。公募するか、協会内部ですむ問題なのか、提言してもらってから考えたい」と慎重だった。