<社会人野球・都市対抗東北2次予選:TDK10-0ゴールデンリバース>◇6月30日◇秋田・こまちスタジアム

 恩返しに1歩近づくグランドスラムだ。TDK(にかほ市)が8回コールドの10-0でゴールデンリバース(秋田市)を撃破。統合でTDK千曲川(長野)から移籍した杉浦亮太二塁手(25)が“移籍初アーチ”の満塁弾を放ち大勝に導いた。3月まで過ごした「故郷」への感謝の思いを胸に本戦出場へ突き進む。日本製紙石巻(石巻市)は2-1でNTTグループ東北マークス(仙台市)を下した。

 白球は弾丸ライナーで右翼席へ伸びた。1点リードの4回2死満塁。杉浦が会心の一撃で試合を決定づけた。青学大では2年からレギュラーで、横浜高では3年夏の甲子園で日南学園・寺原(横浜)から適時打も放った。そんなエリートの生涯初の満塁弾が、TDKの一員として初の公式戦アーチ。「人数も多くて、盛り上がりが違います」と、新天地の雰囲気を話す。

 杉並シニア時代の菅井実人監督(62)がコーチをしていた縁で、TDK千曲川に入社した。しかし今年2月、経営難によりTDKとの統合が決定。長野を離れる3月、社員や佐久市の住民らが3度も送別会を開いてくれた。「みんな本戦には見に来ると言っていたので、絶対に行きたい」と杉浦。TDK千曲川は昨年、本戦出場も初戦敗退。第2の故郷のためにも、東京ドームで勝利を飾ることが最低目標だ。【由本裕貴】