静岡(推薦)が9-2の7回コールドで清水桜が丘(中部3位)を下し、順当に準決勝へ進出した。3番大石哲平内野手(3年)が、3安打2打点で打線をけん引した。今日4日に行われる準決勝で勝利した2校が、東海大会(26日開幕、三重)出場権を得る。

 今大会で初めてリードを許しても、静岡打線は慌てなかった。

 1-2で迎えた5回裏の1死二、三塁。小柳廉主将(3年)が放った強い打球が、相手三塁手の失策を誘って同点にすると、続く1番村松開人(2年)が勝ち越し打。2死一、三塁では大石が右翼越えに2点適時三塁打を放ち、5-2とリードを広げた。

 大石 集中して、いいポイントで捉えることができました。

 その後、森康太朗(3年)藤田誠也(3年)と適時打が続き、一挙7得点のビッグイニングとした。今春センバツ2回戦の大阪桐蔭戦でも0-6の1回裏に、一挙6点を奪って同点にしたが、それをほうふつとさせる猛攻だった。

 大石は2回戦の富士市立戦に続いて3安打を放ち、2試合で7打数6安打5打点と絶好調だ。「技術よりも積極性を意識しました。リードが開いても油断せず、6回にもいい攻撃ができてよかったです」。清水桜が丘も、2回戦の常葉大菊川戦でコールド負け寸前からの大逆転、サヨナラ勝ちで勢いがあったが、静岡は竹内奎人(3年)春翔一朗(2年)の継投で反撃をしのいだ。

 文字通り、盤石の試合運びで2戦連続コールド勝ち。だが、栗林俊輔監督(44)に油断はない。「たまたまです。1戦1戦、粘り強く戦いたいです」。投打に充実の静高は今日、東海切符をつかみにいく。【鈴木正章】