済美(愛媛)が、大阪桐蔭(北大阪)の前に敗れ、決勝進出はならなかった。

 2回に先発の山口直哉投手(3年)の適時打で1点を先制。1度は逆転を許したが5回には相手のミスを誘う走塁で同点にするなど、粘りの野球を見せたが、5回に3失点を許して力尽きた。星稜(石川)とのタイブレークの末、逆転サヨナラ満塁弾で勝利する衝撃的な勝利を演じたナインが甲子園を去った。

 最後まで大阪桐蔭打線に立ち向かったエース山口直は「悔いはない。最後までマウンドに立っていたかったし。負けましたが、みんなのおかげでここまでこれたし、感謝したいです」と涙はなかった。池内優一主将(3年)も「やりきった感はある。しぶとさは甲子園で出せた」と4強の結果に満足していた。

 中矢太監督(44)は「山口直は疲れがあるなか、粘り強く投げてくれた。選手は力以上のものを出したし、甲子園でたくましくなった」とナインをほめた。また大阪桐蔭について「『圧』がすごかった。いつ打線が爆発するんだろうと、怖さがあった」と脱帽していた。