広島中央署は26日、指導する野球部員を殴り、けがをさせたとして傷害の疑いで、私立山陽高(広島市西区)野球部の元監督でアルバイト店員川岡孝弘容疑者(39=広島県福山市春日池)を逮捕した。

 逮捕容疑は4月12日夜、広島市西区の同高3年の野球部員(17)の下宿で、生活態度を注意する際に部員の顔を十数回殴り、急性難聴などの傷害を負わせた疑い。

 同署によると、川岡容疑者は「十数回も殴ってない」と一部否認している。

 山陽高によると、川岡容疑者は、この際の体罰を理由に4月中旬に監督を辞任した。同容疑者は、日本学生野球協会から謹慎1カ月の処分を受けた。

 部員は現在も在籍しているが、練習には参加していないという。同高は「体罰がないよう指導してきたが残念。再発防止に努める」としている。

 川岡容疑者は1990年の夏の甲子園大会に同校の選手として出場し、準決勝まで進出した。同校はこの年を含め、夏の甲子園に2回出場した。