兵庫県西宮市の甲子園球場で開催中の第94回全国高校野球選手権大会に出場している作新学院高(栃木)の硬式野球部員(17)が、強盗容疑などで17日に逮捕されたことを受け、同大会の大会本部は18日、3回戦(19日)の仙台育英高(宮城)戦以降もチームの出場を認めることを決めた。大会中に出場校で不祥事が起きるのは異例。

 大会本部は部員の個人的な非行で、大会に出場しているチームの活動とは関係がないことを考慮し、過去の例などとも照らし合わせて決めた。2008年に桐生一高(群馬)の野球部員が大会直前に逮捕されたが、チームの出場は認められた事例と同じようなケースとしている。

 大会本部参与でもある日本高野連の西岡宏堂審議委員長は、大会前の広島工高に続いて不祥事が相次いだことに関し「野球はベンチ入りの選手だけでするものではない。チーム一丸となって戦うべきスポーツだが、非常に残念」と話した。

 今後、日本高野連は作新学院高からの正式な報告を受け、審議委員会で処分を検討する。