阪神の戦いぶりは“あっさり”として、どこか淡泊に見えた。敗れたからそう感じるのかもしれないが、この広島戦も淡々と負けてしまったという印象が強かった。

広島先発・森には、5回の前川の右越えソロ本塁打だけで、チーム2安打に抑え込まれた。今シーズン初対戦だが、森の好投というより、阪神打線のほうが空回りしている。

今、阪神の打撃は、チーム全体が調子を落としている。シーズンの疲れなのか、雨天中止が影響しているのかはわからない。ゾーンに入っている森下以外の選手は内容が良くない。

阪神対広島 7回裏阪神無死、佐藤輝明は一ゴロに倒れる(撮影・上山淳一)
阪神対広島 7回裏阪神無死、佐藤輝明は一ゴロに倒れる(撮影・上山淳一)

それは4番佐藤にも同じことがいえる。ネット裏からこの日の4打席(見逃し三振、三邪飛、一ゴロ、空振り三振)をみていても、うまくバットが出てきていない状態だ。

打率がジワリと落ちてきているとはいえ、まだ3割3分8厘のハイアベレージを保っている。だがその内容は今シーズン初めての“カベ”を自身が感じているのではないだろうか。

阪神対広島 3回表広島無死一、三塁、大竹耕太郎は菊池涼介に適時打を浴び浮かない表情をみせる(撮影・上山淳一)
阪神対広島 3回表広島無死一、三塁、大竹耕太郎は菊池涼介に適時打を浴び浮かない表情をみせる(撮影・上山淳一)

阪神先発・大竹は3回に6長短打を集中されて5失点で降板。中15日の登板間隔の影響もあったかもしれないが、先頭で投手森に許した左前打から攻め込まれたのは残念だった。

阪神対広島 4回表、阪神2番手でマウンドに上がり、プロ初登板する今朝丸裕喜(撮影・前田充)
阪神対広島 4回表、阪神2番手でマウンドに上がり、プロ初登板する今朝丸裕喜(撮影・前田充)

0-5で巡ってきた高卒2年目・今朝丸のプロ初登板が甲子園だったのは良かった。広島サイドは150キロの球速を感じているようではなかったが、独特の“真っスラ”に特長があった。

チームは中日に延長11回の末に競り負け、広島に完敗と、下位球団に痛すぎる連敗を喫した。個々が調子を上げていくしかない。

(日刊スポーツ評論家)