<高校野球・春季北海道大会:旭川実15-0留萌千望>◇8日◇旭川地区予選◇旭川スタルヒン
高校球児の春が全道のトップを切って旭川地区から開幕した。開幕試合は旭川実が留萌千望を15-0の5回コールドで一蹴した。昨秋は同じ開幕戦で敗退。悔しさをバネに、オフに初めて本格的な雪上紅白戦を取り入れ実戦の勘を養ってきた。それが結実し、打っては2本塁打を含む11安打、守っては無失策で幸先の良いスタートを切った。
昨秋、悪夢をみたチームが雪辱への第1歩を踏み出した。旭川実は1回裏無死一、二塁から3番佐野朋輝二塁手(3年)の右中間ランニング本塁打で先制。一気に流れを引き寄せた。相手の留萌千望は選手登録が10人とチーム力に差はあったとはいえ、集中力を切らさず、毎回得点の5回コールドで決めた。
込山久夫監督(61)は言う。「昨秋は監督を含めチームに慢心があったかと思う。力があると勘違いしてしまったようだ」。開幕戦で旭川明成に0-1で敗退、最も早くスタルヒン球場を去った。佐野も「情けなかった。どっかに勝てると油断があった」という。
その屈辱を晴らすため、雪上での紅白戦を初めて本格的に導入した。以前から雪上練習を取り入れていたが、実戦練習はさほど多くなかった。ところが今オフは週に何度も9イニングの紅白戦を行った。「球の見えない吹雪の日でも、手袋を着けずにやりました」(佐野)。実戦感覚を切らさなかったナインは、春の和歌山キャンプで7戦して5勝1敗1分け。結果がはっきり表れた。
チームの意識も変わった。大西悠司主将(3年)は「うちは実績がない、一番弱いチームと思っています。挑戦者の気持ちで向かっている」という。“慢心”は捨て去った。セーフティーバントを毎日の練習に取り入れ、泥臭くも着実に点を取る工夫を重ねてきた。2回戦は昨秋の地区代表校、旭川大高。生まれ変わった旭川実を見せつけるつもりだ。【本郷昌幸】


