<高校野球・春季秋田・中央地区大会:秋田商8-6金足農>◇12日◇秋田市八橋硬式野球場
秋田商に「石川2世」が登場だ。両チーム合わせ27安打が乱れ飛ぶ中、2番手で登板した1年生、須田貴司投手が4回1安打0封と好投。打っても7回に貴重な追加点をたたき出し、8-6で金足農を下した。ヤクルト石川雅規投手(28)の小中高と後輩に当たる左腕が、チームを第5代表として県大会に導いた。
長年のライバルである、エンジと紫の選手が火花を散らした一戦で、秋田商の1年生左腕、須田がひょうひょうと投げ切った。1点リードで迎えた6回、エース松川亮太投手(2年)が先頭打者に安打を浴びると、小野平監督(59)は迷わず須田にスイッチ。後続を3人で断ち期待に応えた。公式戦2戦目の登板だが、1点もやれない状況の中「緊張しませんでした」と強心臓ぶりを発揮した。
172センチと小柄。直球は120キロ台だが、2種類のスライダーを交え堂々と投げ込む。「まったく練習してない」(須田)という打撃でも7回、中前に適時打を放ち勝負強さを見せた。小野監督は「度胸がある。最近秋商はお上品な野球をやってる、と言われるけど、サムライみたいな子が出てきた。ああいう気持ちを(チームに)浸透させたい」と手放しでたたえた。
今季ハーラートップ5勝と好調なヤクルトの左腕・石川が大先輩だ。自宅は金足農まで自転車で約20分と近いが「雅規さんのようにエースになりたい」と、電車も含め通学に1時間かかる秋田商を選んだ。石川よりガッチリした体の左腕は「甲子園で優勝することが目標」と、97年に県勢夏最後の1勝を挙げた先輩超えを誓った。【清水智彦】

