<高校野球・春季山形県大会:羽黒3-0九里学園>◇16日◇酒田市営光ケ丘球場ほか

 青森、山形、福島の3県で春季県大会が開幕した。山形では、羽黒が3-0で九里学園を下し、8強に進出。先発した右腕・佐藤旭投手(3年)が散発5安打10奪三振で、完封一番乗りを果たした。18日の準々決勝で昨夏決勝で敗れた日大山形と対戦する。

 最後の打者を三振で締めた佐藤旭は、表情を変えずにマウンドをかけ降りた。切れ味鋭いスライダーに、時折スローカーブを交え10三振を奪った。それでも「追い込んでから打たれし、四球(3個)も多かった」と不満顔だ。横田謙人監督(38)も「0点に抑えたのは10点満点だが、総合では7点くらいかな」と内容には厳しい採点だ。

 1年夏からベンチ入りも、エースナンバーは今春ようやく手にした。172センチと小柄なエースが「もう外したくない」という、あこがれの背番だ。中学時代の05年春、羽黒は片山マウリシオ(東北福祉大3年)を擁し、県勢最高成績の4強入り。同じ小柄な170センチの右腕の投球に引かれ、宮城から入学を志した。「マウリシオさんは制球がいい。もっと自分も良くしないと」。今でも当時の試合のビデオで研究するという。

 その05年春以降、甲子園出場がない。昨夏は決勝で日大山形に3点差を逆転され、4-6で涙をのんだ。18日は4強をかけ再戦だ。「夏につなげたい」と佐藤旭。試金石の一戦でも快投する。【清水智彦】