<高校野球東兵庫大会>◇6月30日◇1回戦

 第90回全国高校野球選手権大会(8月2日開幕、甲子園)の東兵庫大会で、プロ注目の滝川・小松亮貴(あつき)投手(3年)が18奪三振で兵庫を完封した。7回1死まで完全投球を続け、結局2安打無失点の快投。報徳学園・近田玲王(れお=3年)や神戸国際大付・松田拓磨、山本徹矢(両3年)ら好投手がそろう東兵庫に、新たな逸材右腕が登場した。

 18個三振を奪いながら、小松亮は苦笑いしていた。8回無死二塁からの3者連続三振など圧巻の投球にも、満足できなかった。「今年最初の練習試合(尼崎工戦)で、20個三振を取っているんです。経験のない完全試合やノーヒットノーランを意識していたんですが、残念でした」。7回1死から死球、8回の先頭打者に打たれた初安打を悔やんだ。

 最速140キロのストレートにカーブ、スライダー、チェンジアップを得意球にする。「試合の場面場面での配球を見ても、投手としてのセンスのよさを持っている」(日本ハム当銀スカウト)「キレのいい球を投げるし、バランスもいい」(西武後藤スカウト)など、プロの目も豊かな将来性を確認。激戦の東兵庫に、見逃せない右腕が現れた。【堀まどか】