<高校野球秋季宮城・中部地区予選:仙台育英5-3聖和学園>◇6日◇宮城広瀬球場ほか
仙台育英が「改心」の勝利だ。敗者復活戦決勝で聖和学園を5-3で下し、19日開幕の県大会出場を決めた。体を張った仲間のファインプレーに刺激を受けるなど、今夏甲子園に出場して「過信」が見られていたナインの、手綱を締め直すきっかけとなる白星となった。決勝は、東北が5回コールドの15-1で泉松陵に大勝し、Aグループを制した。
1発が出れば追いつかれる9回2死二塁。フェンス際の大飛球を井筒大貴左翼手(2年)が、目いっぱい手を伸ばしてつかむ。同時に顔面をフェンスに強打し倒れた。心配して駆けつけたエース穂積優輝(2年)は、そのシーンをしみじみと振り返った。「1人で野球をやっているんじゃないと、あらためて感じた」。上唇を裂傷した仲間の姿をまぶたに焼き付けた。
今夏甲子園後、佐々木順一朗監督(48)の目には、ナインの過信が見受けられた。練習に身が入らない日々。そんなチームに活を入れるべく佐々木監督は「結果が良くても悪くても、責任感を感じさせたかった」と、リリーフ左腕の木村謙吾(1年)を初めて4番一塁で先発出場させた。木村は「いい気になっていたところがある。このままじゃいけない」と、5回に一塁線を破る2点二塁打を放ち自らを奮い立たせた。
その木村は、先発穂積に代わり4点リードの8回から登板して2失点。追い上げられての勝利となったが9回1死二塁から、一塁に回っていた穂積が再登板する初の継投策も試すことができた。「これでいい。格好いい勝ち方を考えるようじゃダメ。県大会では、この1勝が大きかったと思わせてほしいね」。収穫を強調した佐々木監督が、ナインのさらなる奮起を期待した。【由本裕貴】

