今夏、北海道の高校NO・1投手といわれた北海・鍵谷陽平(3年)が4日、中大法学部に合格した。最速146キロの速球で夏の地区予選から南北海道決勝まで1人で投げ抜き、駒大苫小牧を相手に春、夏と2度もコールド勝ちを収めた本格派右腕。夏の甲子園は初戦敗退に終わったが、全国優勝4度、東都大学リーグ制覇24度の強豪で「夢」の続きに挑む。
快速球右腕が夢の続きを大学野球で果たす。4日午前、鍵谷はインターネットで中大合格を確認した。スポーツ推薦とはいえ、小論文と面接のハードルをきっちりとクリアした。「決まって安心しました」と表情を崩した。
鍵谷がこの夏、道内の高校野球ファンに与えた衝撃は大きかった。春の全道で駒大苫小牧を5回コールドに切って落とし、夏の南北海道でも7回コールドと、かつての王者を手玉に取った。甲子園がかかった夏は、プロのスカウトも注目する中、地区予選からの7試合全イニングを1人で投げ通した。
それでも全国の舞台では最速146キロの速球も通用しなかった。この時点でプロはあきらめ、進学1本に絞った。選んだ中大は、1学年上に板井義仁外野手、3学年上に美馬健太内野手の北海OBがいる。「親しみやすかったし、春に(駒大を入れ替え戦で倒し)1部に上がったというのが大きかった」と鍵谷。
甲子園で果たせなかった夢は、大学野球で果たすつもりだ。レベルが高い中で「1年目はまず故障しない体をつくりたい」と控えめだが、もちろん埋もれるつもりは毛頭ない。中大は今秋リーグ3位と上位進出を果たし、10年には大学日本一を目標に掲げる。「その時には僕も戦力の中心になりたい」と2年時の大学日本一がターゲットだ。
もちろん、大学卒業後はさらに上を目指す。「それだけの力をつけられれば、プロにも挑みたい」ときっぱり。一方で「勉強もやってみたい。興味が出たら弁護士とか目指すかもしれません」と入学後に期待を膨らませた。大きな可能性を秘めた18歳の挑戦が始まる。【本郷昌幸】


