第84回選抜高校野球(3月21日開幕、甲子園)の出場校が27日、大阪市内で開かれた選抜選考委員会で決定した。

 歴史を変える知らせが届いた。通信制で初の甲子園出場を決めた地球環境(長野)ナインは、気温0度のサッカー練習場で当確の知らせを受けた。小雪が舞う中、羽鳥均監督(48)らを胴上げするなど、関係者や地域住民ら約100人の前で喜びを爆発させた。

 全国に約200校ある通信制高校を代表する覚悟で乗り込む。坂本大地主将(2年)は「自分たちは通信制を知らない人に普通の高校と変わらないことを伝えたい」。野球部員は全日制に近いカリキュラムで学業もこなしている。甲子園でも攻守交代時の全力疾走を徹底し、勝敗よりも大事にしている野球に取り組む姿勢をアピールする。最速140キロのエース漆戸駿(2年)は、通信制に対する偏見を取り除くつもりだ。「行くところがなくて来たわけじゃない。監督がいたから地球環境を選んで来た。全力疾走やあいさつをしっかりすることを甲子園で見せられれば」。

 4人しかいなかった野球部に転校組の9人が加わり、実質的に強化が開始されたのが06年4月。短期間での快挙に羽鳥監督は「通信制であっても選ばれるんだよ」と胸を張った。今後は近隣高校にブラスバンド部員の派遣依頼などを予定。県内出身者は7人だが、地域との融合を図りながら進んでいく。【斎藤直樹】