5月に国民栄誉賞を受賞した巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏(77)の母校・佐倉(千葉)は、偉大な先輩に初の甲子園出場を贈ろうと意気込んでいる。
長嶋氏が東京ドームで行われた国民栄誉賞の表彰式に出席した5月5日、佐倉は練習試合のために群馬に遠征中だった。前橋工を4-1で破るなど3連勝。夏への自信を胸に、遠征日程を終えた。
千葉に戻った部員が楽しみにしていたのは、録画していた表彰式だった。4番畠山奏太捕手(2年)は、大先輩が左手一本でフルスイングする映像に奮い立った。「格好良かった。長嶋さんは雲の上の存在ですが僕も同じ4番。ホームランを打って甲子園に導きたい」と意気込んだ。
主将の岩井涼也外野手(3年)は、脳梗塞のリハビリを乗り越え、表彰式で肉声を披露する姿を見て決意を新たにした。「長嶋さんから受け継いだ主将として、僕が引っ張る。母校の甲子園をプレゼントしたい」と力強く言った。
長嶋氏の卒業からちょうど60年。佐倉には受け継がれている儀式がある。夏の初戦の前日に、かつて長嶋氏が守った三塁ベースを囲むようにして部員全員が集合。偉大な先輩からパワーをもらうとともに、大声を出して気合を入れ合う。これまでの最高成績は、3年生長嶋が南関東大会に導いた53年と02年の4強。大先輩も果たせなかった甲子園出場。佐倉にとっては永久に不滅となる金字塔を打ち立てる。【粕谷卓至】


