この1発を待っていた。DeNA筒香嘉智内野手(34)が今季のポストシーズン第1号となる一時逆転の3ラン。

2点を追う8回1死一、二塁から、ソフトバンク松本裕の初球153キロ直球を左翼ポール際にたたき込んだ。「みんながつくってくれたチャンス。なんとかランナーをかえしたいという思いでした」。筒香が描いた放物線に、観客も、DeNAベンチも総立ちだった。2点のビハインド。球場には敗戦ムードも漂っていたが、一振りで払拭(ふっしょく)した。

だが、9回にレイノルズが同点弾。延長10回に伊勢が決勝弾を浴び、2夜連続で延長戦の末に敗れた。筒香のアーチは空砲に終わったが「どっちに転んでもおかしくないような2試合だった」。連敗となったが、パ・リーグ3連覇のソフトバンク相手に勝利への執念は見せている。ただ、勝ち切れていないのも事実。「この短期決戦、負けてしまったら意味がない」と淡々と振り返った。27日からは決戦の場をみずほペイペイドームに移す。

2年前、24年も本拠地での2連敗から始まった。そこから敵地に乗り込み、4連勝で下克上日本一を達成。2年前の戦いを知るからこそ、前を向ける。相川監督が「自分たちの野球をやる、それを続けるしかない。この2つ落としたが、4つ勝つかどうかの戦いなので。諦めず、明後日からやるだけです」と言えば、筒香も「僕たちができることは1戦1戦、目の前の勝ちゲームをつくっていくだけ」と力を込めた。DeNAの逆襲はここからだ。【山本佳央】

▽DeNAレイノルズ(1点リードの9回に登板したが、山川に同点ソロを被弾)「初球に空振りを奪った後のボールでしっかりアジャストして、ああいったスイングをしてきたのは素晴らしい打者だと感じた」