<秋季高校野球北海道大会:旭川大高6-0帯広三条>◇9日◇2回戦◇札幌麻生

 6年ぶり出場で初優勝を目指す旭川大高が3投手の無失点リレーで帯広三条を下し、初戦を突破した。本格派の井口拳吾、下手投げの今村祐太郎、背番号11の馬場凌祐(りょうすけ)の2年生右腕3人で被安打5の完封勝ち。今秋の旭川地区からの無失点イニングを4試合計32回に伸ばした。

 舞台が旭川から札幌に変わっても「0」を並べた。旭川大高の先発は背番号1の井口だった。最速140キロの直球と鋭く曲がるスライダーで6回を4安打無失点にしのぎ、後続に託した。「後ろがいるので心強い。最初から思い切って投げました」。179センチの身長に不釣り合いな小声で振り返った。

 2番手はロッテ渡辺を模範にした、下手投げの背番号10、今村だ。井口より約30キロ遅い110キロの直球と、シンカーなど多彩な変化球で帯広三条打線を幻惑。2回をわずか1安打に抑え、悠然とマウンドを下りた。「投手陣は全員が友人でライバル。背番号1は意識しますし、負けられない」と闘争心を見せた。

 9回は馬場が締めた。2四死球で1死一、二塁のピンチを背負いながらも、丁寧に低めを突き、ゴロを打たせた。「展開によっては馬場を投げさせることも考えていました」と、3投手の無失点継投を完成させた端場雅治監督(44)は、満足そうに言った。旭川地区から計32イニング無失点で1勝目をつかんだ。

 投手陣は学校生活も一緒に過ごす。休み時間になる度に廊下で会話を交わす。「野球の話はしません。女の子のこととか…ですね」と今村は顔を赤らめる。年明けの練習で今村が左足首を捻挫して2カ月戦列を離れた時には、井口らが「とにかく早く治せ」と声をかけ続け、復帰を促した。夏休み中は3投手で連日300球の投げ込みを行うなど、切磋琢磨(せっさたくま)を続けてきた。

 旭川大高の道大会出場は、夏の甲子園に7回目の出場を果たした09年夏以来13季ぶり。夏は北北海道勢最多の甲子園出場を誇るが、春は初出場を目指す。次戦は、3季連続で道大会決勝進出中の駒大苫小牧と激突する。「相手は意識せず。自分の投球をしたい」と井口。3人で積み重ねた32回分の自信を、強豪にぶつける。【中島洋尚】

 ◆旭川大高の秋季全道成績

 過去3度のベスト4が最高。前身の旭川日大時代(65、67年)と、最近では00年に稚内大谷、鵡川を下して4強に進出。準決勝では東海大四に0-10で敗退した。前回出場の07年は初戦(2回戦)で北海を1-0で破り、準々決勝で武修館に1-2で惜敗した。