<高校野球秋季東海大会:静岡7-3関商工>◇21日◇2回戦◇愛知・刈谷球場

 15年ぶりのウイニングボールだ!

 静岡(静岡1位)が関商工(岐阜3位)を下し、秋季東海大会で15年ぶりとなる勝利を飾った。2回に先制されるも、4回裏1死二塁から石井優輝(2年)の適時打で追いつき、敵失で勝ち越し。その後も加点しリードを広げた。準決勝は26日に行われ、豊川(愛知2位)と対戦する。

 静岡が3年連続初戦敗退という過去の負の連鎖を、ついに断ち切った。犠打は3で盗塁は0。小技でも長打でもなく、単打を集めた。

 0-1の4回裏1死から5番の堀内謙伍(1年)が左中間に二塁打。続く石井が左前に運んだ。左打ちの石井は「走者に関係なく中堅から逆方向を意識している」と話すように、第1打席のバント以外はすべて中堅から左に打球が飛んだ。「接戦になればこっちのもの。後半勝負と思っていた」とチームを勢いづけた。

 5回には打者9人で3点を追加したが長打は0。普段から逆方向を常に意識した打撃が、本番で表れた。もっとも、15安打で7点は物足りないともいえるが、主将の岸山智大(2年)は「そんなに大きいのが打てるわけではないから」と苦笑い。単打であっても打球はどれも速かった。

 15年ぶりの勝利となったが、静岡ナインは落ち着いている。石井は「今春、先輩が東海大会で準優勝して、勝ち方を教えてくれた」と話す。それでも、走塁や守備で首をかしげたくなるようなミスが出たのも事実だ。勝利に浮かれていないのは明確な目標があるからだ。副主将を務める石井は「新チームが始まったときからセンバツを狙っていくと話し合ってきた。それを意識できない者は外れていって、今のチームがあると思う」と言い切った。

 目標まであと1勝となった。静岡が同大会で最後に勝利したのは15年前の準決勝、すなわちセンバツ出場を勝ち取った勝利だ。「これで終わりじゃないので」と石井。長かった雌伏の時が終わろうとしている。【加納慎也】