宇和島東、済美(ともに愛媛県)の2校をセンバツ初出場初優勝に導き、ヤクルト岩村明憲内野手(35)広島福井優也投手(26)ら多くのプロ野球選手を育てた上甲正典監督が2日午前9時15分、胆管がんのため愛媛県東温市内の病院で死去した。67歳だった。

 明日4日の告別式で、今秋ドラフトの目玉、安楽智大投手(3年)が弔辞を読む。前チームでエース、主将、4番を務めた安楽は2日夕、チームメートと愛媛・松山市内の葬儀場で亡き恩師と対面。約10分間の対面後は目を潤ませ、葬儀場をあとにした。

 訃報はこの日の午前中、安楽らに伝えられた。永井康博教頭は「強いショックで、憔悴(しょうすい)しています」と明かし「監督への思いを込め、弔辞を読みます。それで彼の思いを理解して下さい」と語った。在学中に160キロをマーク、夏の甲子園の優勝、ドラフト1位でのプロ入りを監督に誓い、二人三脚で歩んできた。チームを代表し、恩師に別れを告げる。