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敦賀気比は小林繁さんに捧ぐ1勝/センバツ

帽子を飛ばしながら力投する敦賀気比先発の高原(撮影・田崎高広)
帽子を飛ばしながら力投する敦賀気比先発の高原(撮影・田崎高広)

<センバツ高校野球:敦賀気比7-4天理>◇21日◇1回戦

 第82回選抜高校野球大会が開幕し、敦賀気比(福井)が開幕ゲームで優勝候補天理(奈良)を逆転で破った。元巨人、阪神のエースで1月に急逝した日本ハム投手コーチの故小林繁氏(享年57)の教え子、左腕エース高原悠介投手(3年)、錦織大祐主将(3年)が「勝利投手&決勝打」で、恩師に勝利をささげた。

 これぞ「小林魂」だ。敦賀気比が2年前に敗れた天理へのリベンジに成功し、98年以来のセンバツ勝利をつかんだ。立役者は背番号「10」の左腕高原と、主将の錦織外野手。2人はともに中学時代、硬式チーム「オールスター福井」で小林さんの教え子だった。

 先発した高原は3回までに3失点。それでも気力で持ちこたえた。中盤からはスピードガンで計測不能な超スローカーブを交えて、尻上がりの投球。11安打を浴びながら9回途中まで4失点と粘った。「ピンチでも攻める気持ちを最後まで出せた。小林さんに見ていてほしいと思った。それなりに成長は見せられたと思う」と満足そうだ。

 小林さんの教えで、今も印象に残るのは精神面という。「気持ちの強さがいかに大事か。投手としてのあり方を教えてもらった」。調子の良さを買われ、昨秋の県大会決勝以来の先発。しかも開幕試合だ。のしかかる重圧を、小林さん直伝の「折れない心」ではね返した。

 1年生の冬には椎間板(ついかんばん)ヘルニアを発症。注射と薬で痛みを抑えていたが、昨秋の北信越大会の数日前に激痛が再発した。1カ月間ノースロー。歩くのもやっとで、ストレッチだけを繰り返した。練習復帰は年明け。「精神的に辛かったけど、戻れると信じて気持ちは折れなかった」。ここでも小林さんの教えが生きていた。

 打のヒーロー錦織は3-3の同点に追いついた6回2死一、三塁から、右前に殊勲の勝ち越し打。「小林さんの応援があったと思う」と感謝した。さらに「まだ次がある。勝って恩返ししていきたい」と続けた。春2勝すれば、1大会では同校最多。恩師も活躍したグラウンドで、成長した姿を刻みたい。【大池和幸】

 [2010年3月22日11時33分 紙面から]


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