腰痛に苦しむ青森山田の最速145キロ右腕、斎藤英輔投手(3年)には恵みの雨だ。大会7日目に東北勢として最後に登場する青森山田は9日、大阪・柏原市内のグラウンドで練習。斎藤は入念なストレッチを行い、腰回りのケアに時間を費やした。

 県大会までエースの称号は斎藤のものだった。だが徐々に腰が痛みだし、投球回数は11回1/3止まり。26回2/3を投げた右腕・井上貴滉(3年)に、最後の甲子園で背番号1を譲った。「2人で頑張るけど、井上に負けたくない」と悔しさをのぞかせる。集大成の場で思わぬ苦しみに直面した。

 だが斎藤の力は必要だ。甲子園のマウンドを経験しているのは斎藤ただ1人。昨夏、慶応(神奈川)との3回戦(0-2)で8回に登板し1イニングを1安打無失点。「今回の開会式より(慶応戦の方が)観客が多かった。緊張はしない」と頼もしい。

 エース井上も「2人エースのつもりで」と共闘を誓う。初戦は15日、時間は十分にある。登板したら…の問いに斎藤は「完投したいです!」。エース番号は譲っても、プライドだけは捨てない。【三須一紀】