ダブルヘッダーの第1試合で22年ぶりの地区優勝を決めたブルージェイズの選手たちは、ベンチからマウンドを目がけて駆けだした。「何が起こるか分からんのが野球。一気に決める」と意気込んでいた川崎宗則内野手も歓喜の輪の中に飛び込み、主力のドナルドソンらと喜びを分かち合った。

 先発右腕のストローマンは「敵地なのにブルージェイズのファンがたくさん来てくれた」と声援に応え、8回1失点の力投。15点を奪った強力打線のリズムをつくった。

 シーズン途中に左腕のプライス、好打のトロウィツキーら大型補強を敢行した球団の執念が実を結んだ。チームは7月28日の時点で首位ヤンキースと8ゲーム差の4位に甘んじていたが、8月以降に11連勝するなど快進撃。昨季までたびたび見せた失速もなくゴールを駆け抜けた。

 アンソポウロス・ゼネラルマネジャーは「われわれはカナダ唯一の大リーグ球団。素晴らしいファンのために選手たちが最後まで戦ってくれた」と笑顔が絶えなかった。