右肘靱帯(じんたい)手術からの復帰を目指すレンジャーズのダルビッシュ有投手(29)が、手術前よりもパワーアップした姿で復活することを誓った。9日、アーリントンのリハビリ施設で取材に応じ「(肘は)痛くもないし、違和感もない。体は手術前よりも全てにおいて力はある」と自信をのぞかせた。順調な回復ぶりに「今でも95マイル(約153キロ)を投げられそう」と口も滑らかだった。

 キャッチボールの距離は40メートル弱にまで伸びている。肘に負担がかかるスライダーは球団から禁止されているが、チェンジアップなどは既に投げている。地道な筋力トレーニングも続け、食事による体質改善にも取り組んだ。何より、自分自身を見つめ直す時間を持てたことで「人間的に成長できた」と感じている。

 順調なら3月にブルペンに入り、早ければ5月中旬にメジャーに復帰する。故障前の「(投球が)作業化してくるというか。精神的に苦しくなるところがあった」という後ろ向きな考えは消えた。「どのくらいの球を投げられるのだろうと今は楽しみなことしか考えてない。本当に、心から投げたいと思えるようになってきた」。生まれ変わった姿をファンに披露できる日が待ち遠しい様子だった。