マリナーズ岩隈久志投手(35)が8日(日本時間9日)、カンザスシティーでのロイヤルズ戦に先発し、6回2/3を5安打1失点で前半戦自己最多の9勝目を挙げた。メジャー通算56勝目となり、松坂(現ソフトバンク)と並ぶ日本投手歴代3位に浮上。「松坂さんの背中を追いかけてここまできたようなもの。並べたことはうれしい」とうなずいた。

 昨年8月に無安打無得点試合を達成した時と同じスークレが、今季初めてマスクをかぶった。マイナーから昇格したばかりの相棒と組み「こんなサインを出すだろうと分かっているからリズムよく投げられた」と大胆に内角を突いた。普段から「決め球に使うのは怖い」と話すカーブでも空振り三振を奪うなど6三振。サービス監督も「心地よさそうに投げていた」と目を細めた。

 今季はすでに114回1/3を投げ、自身2度目のシーズン200投球回クリアへ視界良好。このペースなら、年俸1400万ドルでの来季契約更新(162回)は確実で、出来高250万ドルの満額達成(190回)も期待できる。チームはプレーオフ進出へ正念場。連敗を4で止めた岩隈は「球宴中にしっかり体を休め、また後半戦に頑張りたい」と笑顔だった。