<ブルージェイズ1-0マリナーズ>◇23日(日本時間24日)◇ロジャーズセンター

 10年連続200安打を達成したマリナーズ・イチロー外野手(36)の地元愛知県などでは24日、父親や恩師らが口々に偉業をたたえた。

 「感無量。こみあげるものを抑えきれない」。父鈴木宣之さん(67)は同県豊山町の自宅前で、うれし涙をこらえながら話した。「自分はイチローを天才と思ったことはない。努力を積み上げた結果だ」と強調。足の遅い馬も走り続ければ名馬に追いつくとの格言「駑馬十駕(どばじゅうが)」を色紙に書き、記者団に見せた。

 イチローのバットを手掛ける岐阜県養老町のスポーツ用品製造会社「ミズノテクニクス」のバット職人久保田五十一さん(67)は「陰で少しでもお手伝いできて光栄。野球の歴史でこういうチャンスに恵まれるなんて」と感慨深げ。約17年間、同じ形のバットを作り続けているという。

 愛工大名電高校時代の監督だった中村豪さん(68)は愛知県吉良町の自宅でテレビ観戦。200本目の瞬間に「よくやった」と思わず声が出た。「10年も続けるとはすごいの一言。高校時代から得意にしていたセンター前ヒットで、あの子らしいと思った」と興奮気味。

 豊山町は役場庁舎に「祝大リーグ記録」と書かれた約9メートルの垂れ幕を掲げて祝福。少年時代から親交のあるスポーツ用品店経営河井政三さん(66)は「最高の選手。ぜひ40歳まで現役を続けてほしい」と期待を込めた。