<マリナーズ4-5レンジャーズ>◇1日(日本時間2日)◇セーフコフィールド

 【シアトル(米ワシントン州)1日(日本時間2日)=木崎英夫通信員】マリナーズ・イチロー外野手(34)が、今季初安打を含む開幕2戦目で猛打賞をマークした。

 第1打席が猛打賞へののろしだった。レ軍先発のパディーヤが投じた2球目、151キロの内角高め速球を詰まりながらもセンター前に落とした。

 イチロー

 1本目は早い方がいいわね。それは(毎年)変らないですね。

 決して会心の当たりではなかったが、まず1本出せたことが気持ちを楽にした。2打席目は内角球を引っ張りライト前へ、そして4回の第3打席の右前打が、真骨頂だった。

 イチロー

 あれはね、誰の目にも明らかですからそういうものがね。

 そういうものとは、まねのできない技術。カウント1-2から打ちに出た体の動きは明らかに速球を狙っていた。踏み込んだ右足に体重が移動し、直線で来る球を待つ体勢に来たのは内角に落ちる緩いカーブ。待っていた球の軌道も速度も違う想定外の球が落ちるまでの瞬間に、体勢を維持できるのが極上の技。崩されずに球を呼び込む、まさに瞬間芸ではじき返した。

 4月までにギアを全開へ上げる段階では仕上がりの度合いを測るのには好感触の1本だが、それ以上の手応えが5打席目の平凡な二塁ゴロだった。カウント2-1からの4球目はひざ元に変化するスライダー。当たりは凡打以外のなにものでもないが、空振りしても不思議ではない左打者の超難易度コースだった。

 イチロー

 それ(3打席目のヒット)よりもセカンドゴロのあのボールを当てることですよね。あれの方がそういう価値観で見るなら大事かな。

 華やかに続けた3本のヒットの陰で、1本の凡打に価値を見いだした。卓越したバットコントロール。不振だったオープン戦は、すっかり過去のことだ。