松坂ショック、主砲ラミレスがド軍に移籍
【ボストン(米マサチューセッツ州)7月31日(日本時間8月1日)=山内崇章】レッドソックス松坂大輔投手(27)の“恋人”主砲マニー・ラミレス外野手(36)が、ドジャースへ放出された。トレード期限締め切り日に駆け込みでパイレーツ、ドジャースとの三角トレードを成立させた。パイレーツからはジェーソン・ベイ外野手(29)を獲得した。ドジャース黒田博樹投手(33)にとっては、ラミレスは心強い援護となる。だが、ア・リーグ東地区で後半戦をレイズ、ヤンキースと争うレッドソックスの戦力はダウンで、松坂にとってもショックのトレードだ。
ラミレスが、7年半の栄光を背にボストンを去る。トレード期限が切れた31日午後4時(米東部時間)を過ぎたところで、米スポーツ専門番組ESPN、地元各紙の電子版がいっせいにラミレスのドジャース移籍を報道。通算510本塁打、1672打点、01年以降のレ軍を2度ワールドシリーズ制覇に導いたスーパースターが、西海岸の名門に移籍することになった。
今季終了後に更新が予定されていた契約問題が、トレードを具体化した。レ軍に移籍した00年オフ、ラミレスは8年1億6000万ドル(約168億円)の大型契約を結んだが、09年以降の2年間は、球団が契約更新の選択権を保有する内容だった。ラミレスは7月中旬の段階になっても、球団が来季契約交渉に動かなかったことからフロントへの不信感を強めた。
後半戦のヤマ場とされた7月25日のヤンキース戦では右ひざ痛を理由に欠場。その後も「球団は自分を必要としていない。ここにいても心の安定が得られない」と、トレードの意思を表明。騒動が明るみに出た25日以降、レ軍は1勝5敗と苦戦。内野ゴロで全力疾走しない姿勢にベンチの戦意も沈んでいた。
4番の移籍は、親しい間柄の松坂にも衝撃を与えた。打席での援護はもちろん、クラブハウスで冗談を言い合う精神的な支えでもあった。神経質でバットのモデルを頻繁に替えるラミレスに日本製のバットを何度も差し入れた。この日、完全オフの松坂は自宅のテレビで移籍報道を見守ったが、フェンウェイパークで最後の試合となった前夜は、2人が居合わせたクラブハウスで「ラミレス移籍の行方」と題されたテレビ番組が放送されていた。松坂は「本人はどう思っているのだろう」と複雑な顔で心配していた。
金銭のこじれ、信頼関係崩壊からレ軍は放出を決めた。しかし、チームにとっても、松坂にとっても残る公式戦、プレーオフを勝ち抜くには、あまりに代償の大きいトレードとなった。
[2008年8月2日9時14分 紙面から]
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