パドレス井口資仁内野手(33)のドジャース移籍が8月31日(日本時間9月1日)、急浮上した。来季を見据えた若手起用の方針からこの日、事実上の解雇通告を受け、パドレスを去ることが決まった。2-1で勝利したロッキーズ戦後、タワーズGMに呼ばれ「若手を使いたいので、9月2日にウエーバーにかける」と戦力外通告された。

 井口は「自分自身の状態が本調子に戻る前にこうなったのは残念だけど、チーム状態のこともあり、仕方ない」と淡々と振り返った。今季は6月5日のメッツ戦で右の鎖骨を負傷。メジャー4年目で初の故障者リストに入り、約2カ月間も離脱した。8月2日に復帰後も状態は万全でなく、出場81試合、打率2割3分1厘、2本塁打、24打点のいずれも自己最低のシーズン。チームは最下位に低迷し、パ軍も今オフにFAとなる井口を引き留める理由がなくなった。

 移籍の可能性はある。ド軍ジェフ・ケント二塁手(40)がこの日、左ひざ手術を受けるため今季中の復帰が厳しいことが分かった。登録期限により9月以降の移籍選手にプレーオフ出場権はないが、ド軍コレッティGMは地元紙の取材に、「ポストシーズンの出場資格がなくても構わない」と代役補強に動くとした。5番の主軸を失ったド軍が、井口を候補に挙げるのは自然の流れ。本人は来季もメジャーでプレーすることを希望しており、「今は待つしかない」と心境を口にした。