<ヤンキース5-3ナショナルズ>◇16日(日本時間17日)◇ヤンキースタジアム

 【ニューヨーク=大塚仁】今季で4年契約が切れるヤンキース松井秀喜外野手(35)が阪神のラブコールを歓迎した。ナショナルズ戦の試合前、阪神が来季獲得に向けて調査に乗り出すという報道について「そう言ってくださるのはすごいうれしいし、ありがたいことです。光栄だよね。子供のころは阪神ファンだったし。興味を持ってもらっているのはうれしい。阪神に限らずね」と話した。シーズン中とあって具体的な言及は避けたが、熱視線に悪い気はしていない様子だった。

 松井は基本姿勢としてヤンキース残留希望、それがダメでも大リーグに残ってプレーしたいという意欲を持っている。「阪神」はあくまで仮定に仮定を重ねた上で浮上してくる名前。ただ松井は「大リーグ希望?

 基本的にはそうだけど、何が起こるか分からないから」と含みも持たせた。ヤンキースだけでなく大リーグの他球団からも好条件のオファーが届かなかった場合、交渉相手となる可能性を否定しなかった。

 試合では7番DHで先発し3打数無安打1四球に終わった。チーム全員が初対戦だった先発マーティスに一ゴロ、空振り三振、二ゴロと封じられ「チェンジアップはすごい良かった。状態は決して悪くないんですけど、相手の術中にうまくはまった」と反省しきり。ジラルディ監督はこの日、DHのない19日からのナ・リーグ主催交流戦では松井を先発では考えておらず、代打での途中出場が基本となる構想を口にした。下半身の状態は良好だけに、守備機会の増減は打撃の状態によるところが大きい。にわかに動き始めた来季の去就をより希望に近づけるためにも、今は打撃の状態を上げるしかない。