<インディアンス6-1マリナーズ>◇23日(日本時間24日)◇プログレッシブフィールド

 【クリーブランド(米オハイオ州)=水次祥子】マリナーズのイチロー外野手(35)が、左ふくらはぎの張りを訴え、途中交代する緊急事態に見舞われた。

 8回裏、守備に向かうイチローの姿はなかった。異変が起きたのは8回表。先頭で投ゴロで一塁に走った。明らかにアウトのタイミングだったとはいえ、走りは弱々しかった。ベンチでトレーナー、監督と話し合い、そのまま裏へ消えていった。ワカマツ監督は「少し前から左ふくらはぎに張りがあり、最後の打席で張りが強くなった」と説明した。

 試合後にトレーナー室にこもり長時間マッサージを受ける姿が見られるようになったのは、6日間の遠征が始まったときだった。それでも最初の3日間は、試合前の練習中にフィールドを軽快に走り回る姿もあった。この日は練習でフィールドに立つことはなく、打撃練習のみでクラブハウスに引き揚げていた。

 今季は開幕当初に胃潰瘍(かいよう)で8試合欠場したが、その後は全試合に出場。この日も3回の第2打席に2試合ぶりとなる中前打を放ち、メジャー通算2000安打にあと11本、9年連続200安打にあと16本とした。症状が重くなければ残り38試合での到達は可能だが、今後が気になるところでもある。

 グリフィン・ヘッドトレーナーは「アイシングの処置をした。本人は深刻ではないと話している」と明かし、ワカマツ監督は「(24日に)状態をチェックし、今後のことを決める」と慎重だった。イチローは関係者を通じて「監督の話した通りでお願いします」とコメントし、トレーナー室から姿を現すことはなかった。