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松井エンゼルス入団、決め手は監督

ユニホームに着替えエンゼルスタジアムで記念撮影をする松井
ユニホームに着替えエンゼルスタジアムで記念撮影をする松井

 【アナハイム(米カリフォルニア州)16日(日本時間17日)=大塚仁】エンゼルスへの移籍が正式決定した松井秀喜外野手(35)が入団会見に臨み、新天地にかける熱い思いを語った。13日にマイク・ソーシア監督(51)と会談。外野守備への挑戦を保証されるなど、熱心に説得されたことが入団の決め手になったことを明かした。契約は1年650万ドル(約5億8500万円)、背番号は慣れ親しんだ「55」。自身にとって2年連続となる世界一の座を、ヤンキースを倒して手に入れるという目標がはっきりと定まった。

 熱を帯びた口説き文句は今でも胸に残っていた。赤い帽子とユニホームに身を包み、入団会見に臨んだ松井は「新しい自分自身の出発に非常にエキサイトしています」と第一声で新天地への思いを表明した。隣に座ったソーシア監督との直接会談が決断を後押ししたことも明かした。「先日ソーシア監督からは非常にありがたい話をいただいて、僕自身も感激しました。そのために精いっぱい頑張りたい」。心はすでにエンゼルスに染まっていた。

 転機は13日に訪れた。代理人アーン・テレム氏(55)の自宅で行われたエンゼルス首脳陣との会談で、ソーシア監督にかけられた言葉が松井の胸に響いた。「毎日プレーする機会を用意する。そして外野守備へのチャレンジを少しでも多くしてほしい」。DH兼外野手として、そしてまた打線の中軸を担う存在として、監督自ら熱心に誘われたことで思いは決まった。「とにかく少しでも多くプレーしたいということ。そのためにまた守備に戻りたい。そのチャンスを与えてくれたということが大きかった」。一晩寝ずに考えて、翌14日に結論を出した。その時点でヤンキースへの愛着は振り切った。

 球団側も最大限のバックアップ態勢を敷いて松井を迎え入れた。松井の象徴とも言える背番号55は、今季つけていた若手投手のオサリバンから変更させて譲り渡した。「譲ってくれた選手にもすごい感謝しているし、またこれを用意してくれたチームにもすごく感謝しています」と松井は恐縮しながら最敬礼した。ソーシア監督は「打順ははっきりとは言えないが、3番から5番の中軸を打って欲しいし、できれば週に2、3度、外野を守ってほしい」と高い期待を口にした。その期待はまた、松井の心を奮い立たせていた。

 今までの野球人生で着たことのない赤いユニホームに袖を通した松井は「赤といえば? 子供のときはアントニオ猪木(のタオル)だったけどね」と笑った。「燃える闘魂」にも負けない強い思いが、今の松井には備わっている。熱心に誘ってくれた監督、そしてチームのため。「自分自身が今まで養ってきたもの、身につけてきたものを、来年エンゼルスがワールドチャンピオンになるために全部出し切りたい」。強い決意とともに、松井が「メジャー第2章」への1歩を踏み出した。

 [2009年12月18日8時15分 紙面から]


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