インディアンスからフリーエージェント(FA)となっていた福留孝介外野手(34)が、ア・リーグ中地区のホワイトソックスと契約合意した。ホ軍が14日(日本時間15日未明)発表した。契約は1年総額100万ドル(約7500万円)で、13年の契約延長は球団に選択権がある。背番号は1。昨季途中まで同じシカゴが本拠地のカブスに在籍しており、住み慣れた場所に戻ってメジャー5年目を迎えることになった。開幕カードのレンジャーズ3連戦では、いきなりダルビッシュ有投手(25)と対戦する可能性が出てきた。

 福留が長期化していた「就活」にピリオドを打つことになった。インディアンスからFAとなって約3カ月。メジャー3球団目の新天地に選んだのは、同じア・リーグ中地区に所属するホワイトソックスだった。日本人選手では07年途中まで所属したロッテ井口以来となる。

 ホ軍にとっても、遅ればせながらこのオフ最高の補強となった。外野は球宴に2度出場した中堅リオスこそいるが、両翼はまだフルシーズンを働いたことのない若手コンビ。右翼の22歳ビシエドはパワーは規格外だが守備、打撃とも粗い。左翼は、このオフに最近4年間で計107発の5番クエンティンをパドレスに放出。代役の27歳デアザは1シーズンの最多出場が54試合と、経験不足は否めない。獲得に動いていたキューバからの亡命外野手セスペデスがアスレチックス入りを決意したことで、新たな補強を迫られていた。

 去就こそ長期化したものの、メジャー関係者の福留への評価は高かった。通算出塁率3割6分1厘の選球眼と、データでも証明される高い守備力を持つ。4年4800万ドルの契約を満了したこのオフも、ホ軍の他にブルワーズ、レッズ、メッツなどが獲得に動いたと伝えられ、日本球界からも古巣中日の復帰ラブコールなど、調査に動いた球団は多かった。ハワイでの自主トレを打ち上げて帰国した1月20日には、「焦る問題でもないし、代理人に任せてじっくりいきますよ」と笑顔で話し、新天地の希望については「野球選手はゲームに出て評価される。ゲームに出ることを最優先で」と出場機会を重視していた。

 ホ軍は今季からOBのロビン・ベンチュラ監督(44)を迎えてスタートを切る。FAで主立った補強がなく、エースの左腕バーリーがマーリンズに移籍するなど戦力低下を指摘されていただけに、福留の加入は心強い。福留自身にとっても昨年7月28日に移籍後は単身生活だっただけに、シカゴで再び家族と過ごせることは大きな励みとなる。背番号は中日時代から着用する「1」。最高の環境で再出発できそうだ。

 ◆福留孝介(ふくどめ・こうすけ)1977年(昭52)4月26日、鹿児島県生まれ。PL学園から日本生命を経て98年ドラフト1位で中日入団。02年に初の首位打者、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得。06年には2度目の首位打者とMVPに輝いた。07年12月にFAで球団初の日本人選手でカブス入り。08年3月31日のブルワーズ戦で9回同点3ランの鮮烈デビューを飾った。同年に新人でオールスターに先発出場。182センチ、85キロ。右投げ左打ち。家族は妻と1男。昨季年俸は1450万ドル(約10億9000万円)。

 ◆シカゴ・ホワイトソックス

 ア・リーグ発足の1901年創設。06年ワールドシリーズでカブスとの「シカゴ対決」を制し、初の世界一。17年に2度目のV。だが、レッズに敗れた19年ワールドシリーズで八百長行為(ブラック・ソックス事件)が発覚し、強打者ジョー・ジャクソンら主力が永久追放され、弱体化。2004年に初の日本人選手で高津臣吾(現BC新潟監督兼投手)が入団。井口が入団した05年、88年ぶり世界一。負の歴史にピリオドを打った。本拠地はUSセルラーフィールド。オバマ米大統領も熱心なファン。