<ブルワーズ8-2ブレーブス>◇12日(日本時間13日)◇ミラーパーク

 ブルワーズ青木宣親外野手(30)が節目のメジャー100先発試合目を白星と「大台」で飾った。12日(日本時間13日)、ブレーブス戦に1番右翼で出場し、5回に大量8点のビッグイニングにつなげる三塁内野安打。この日も2安打1四球とリードオフマンの役目を果たし、本拠地9連勝に貢献した。また打席数を503とし、新人では日本人8人目となるシーズン規定打席(502)をクリア。今季最長の20連戦を15勝5敗で打ち上げて、ワイルドカードも3ゲーム差に最接近した。

 走りだしたら止まらない。勢いづくブルワーズを、好調青木を象徴する連続攻撃が生まれた。0-2の5回1死二塁、青木が「ワンチャンスで畳み掛けて流れを呼び込めている」と技巧派左腕マホーラムから粘って7球目を三遊間に転がし、横っ跳びの40歳ジョーンズ三塁手も捕球が精いっぱいの一打でつないだ。

 続くウィークスに逆転3ランが飛び出すなど、青木のバットから四球を挟んで6連打。打線が一挙8点を奪った。「この20連戦は大成功。好調な時はこうなる」と喜んだ青木は、一巡して迎えた第4打席に四球を選び、区切りのシーズン規定打席に到達した。

 まさに「スピード出世」で勝ち取った勲章だ。スタメン定着は5月21日と遅く、それまでの35試合で70打席に立っただけ。以降の休養は5試合しかなく、打席数の多い1番起用も幸いし、新人では両リーグ5人目の大台クリアとなった。

 「いい時も悪い時も自分の気持ちがぶれないように意識した」と前を向き続けた青木に引っ張られ、「シーズンが終わったような雰囲気があった」というブ軍も息を吹き返した。最近23試合で18勝、ホームに限れば9連勝を含む最近20戦で18勝を挙げ、この日は4月12日以来の貯金をつくった。

 青木はこの20連戦も1試合休んだだけで、無安打は3試合のみ。その間7度の複数安打を記録し「新人もベテランも関係ない。引っ張っていくぐらいの気持ちでいる」と気力をみなぎらせており、「残り試合、全部勝つぐらいのつもりでやりたい」と勇ましかった。