レッドソックスからFA(フリーエージェント)となった松坂大輔投手(32)が、プロ入り後初めて所属先が未定のまま、越年することになった。6年契約の最終年だった今季は1勝7敗、防御率8・28と苦しんだ。

 既に先発陣の補強を目指すパドレスを筆頭に、カブス、ナショナルズなどが接触。代理人のスコット・ボラス氏は複数の球団と折衝していることを認めた上で、「手術から復帰2年目の来季は活躍できる」と自信を見せてきた。その一方で、年俸面を含めてメジャー契約を希望する松坂側に対し、現時点では条件を満たす球団が見当たらず、交渉は進展していない。

 初めての越年になるが、「焦りとかはないですし、何とかなると思っています」と不安は感じていない。公式戦終了後の11月からは約1カ月、ロサンゼルス郊外で単独自主トレを行うなどコンディション作りを進めてきた。メジャー契約を重要視しているのも、裏を返せば、それだけ自信がある証拠でもある。

 納得できるオファーがない場合、DeNAなど興味を示している日本球団への復帰も選択肢に入れる可能性は捨てきれない。現在帰国中の松坂は沈黙を保っており、交渉が本格化する年明け以降、再びその動向が注目を集めそうだ。