日本ハム中田翔内野手(24)が、尊敬する先輩のゲキを受けて挑戦をスタートした。10日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷での秋季練習2日目。三塁手へ本格挑戦し、練習メニューも佳境に差しかかった時だった。11年までチームメートだったダルビッシュ有投手(27=レンジャーズ)がロッカールームに登場。わずかな時間だったが、会話を交わした。「(ケガの状態は)『どうや』と。あいさつとちょっと話をした」。8月に負傷した左手第5中手骨の亀裂骨折の影響で、状態はまだ不完全。そんな中、メジャーでも活躍中の兄貴との、うれしいサプライズな時間になった。

 思わぬエールを力に、この日から本格的に三塁手コンバートへ歩み出した。練習では一度も定位置だった左翼を守らず、内野ノックなどをこなした。守備練習中、後輩西川に内野守備用のグラブを借りて約20分間、ひたすらボールを受けた。「ボチボチだね」と、手応えは次回以降に持ち越した。打撃では打って変わって「車3台ぶち壊してやろうかな」と、強気に場外弾宣言。場外こそ出なかったが36スイングで柵越え6本とケガの影響をものともさせないスイングを連発した。守備に打撃に中田がこの秋、進化への道を突き進む。【田中彩友美】