メッツからFA(フリーエージェント)となった松坂大輔投手(34)が、ソフトバンク入りすることが22日、確実となった。日米両国の複数球団と折衝してきたが、この日までに有力候補の1つだったDeNAに断りを入れたことが判明。先発ローテーションの中心として複数年の好条件を用意するソフトバンク入りを決断する見込みとなった。

 日米両国で移籍先を探っていた松坂が、悩んだ末、ようやく結論に近づいた。公式戦終了後、幾多の可能性を含みつつ、熟慮を重ねてきたが、この日までにDeNAに対して断りを入れた。ソフトバンク入りすることが、確実となった。

 今季は先発だけでなく、中継ぎ、抑えも経験。シーズン最終戦後には、「野球人生にとっていい1年」と振り返る一方で、「自分は先発だという気持ちを消すことができなかった」と、本音を隠そうとはしなかった。

 今年9月で34歳となったが、来季もメジャーで勝負する気持ちは持ち続けていた。ここ数年のFA市場の動きを考慮した場合、松坂との交渉が具体化するのは、年末から1月。実際、過去2年間はメジャー入りが保証されないマイナー契約からスタート。昇格して結果を残しても、不規則な起用法に戸惑うことも少なくなかった。そんな状況も考慮し、選択肢を日本国内にも拡大。メジャーからのオファーを待つ一方で、ソフトバンク、DeNAなど獲得に強い意欲を示す国内球団と水面下で折衝を続けていた。

 米球界では、数年前から関心を持ち続けていたダイヤモンドバックスが、イチローとの「ダブル獲得」へ向けてアプローチを開始したものの、現時点では松坂へのメジャー契約は確約できない状況。その一方で先発の柱として期待され、愛着のある背番号18、複数年の好条件を用意するソフトバンク入りを決断する流れとなった。松坂は12月上旬にも帰国。その後、正式に意思表明することになりそうだ。