<ア優勝シリーズ:ヤンキース0-8レンジャーズ>◇第3戦◇18日(日本時間19日)◇ヤンキースタジアム

 【ニューヨーク=大塚仁、水次祥子】レンジャーズが優勝請負人の快投でヤンキースに2勝1敗とリードした。先発したクリフ・リー投手(31)が8回2安打無失点13奪三振と重量打線を圧倒した。ポストシーズンでは通算8戦7勝、対ヤ軍戦は3戦全勝と無類の勝負強さを発揮し、単一ポストシーズンでは史上初となる3試合連続2ケタ奪三振もマークした。球団初のワールドシリーズ出場に向け大きく前進した。

 強力打線と対戦しても、リーは動じなかった。「いつもと一緒の投球」。速球の最速は93マイル(約150キロ)だったが、抜群の制球力と緩急で13三振を奪った。

 インディアンス時代の08年に22勝を挙げサイ・ヤング賞に輝いた。翌09年7月にフィリーズにトレードされ、ワールドシリーズでヤ軍から2勝を挙げた。オフにマリナーズに移籍し、7月にはレ軍へ。「どの球団も強くなろうと思ってトレードをする。光栄だ」と、移籍を励みにしてきた。

 最近、ニューヨークのメディアの間で「指に何かつけているのでは」という不正投球疑惑が浮上。だが、試合後の会見では「どんな試合も同じように投げるだけ」と堂々と言った。