夢のマッチアップが実現する。日本ハム大谷翔平投手(20)が今日24日の紅白戦(名護)で、中田と実戦で初対決することが23日、決まった。別チームに分かれて大谷は先発で投げ、中田は4番DHで出場。初の開幕投手が内定して最初の実戦マウンドは、主砲と初めての真剣勝負で調整具合を確認する。この日は、400勝左腕の金田正一氏(81)と初対面。今季20勝と400勝超え指令を受けた。

 開幕投手へ向けた調整として、最高の相手と初めてガチンコ勝負を繰り広げる。投手・大谷が侍ジャパンの4番・中田と実戦初対決する。今日24日の紅白戦で別チームに組分けされた。中田は実戦6試合で2本塁打。21日の楽天とのオープン戦(名護)で走塁中に右ふくらはぎをつったが大事には至らず、4番DHでスタメン予定。20日に開幕投手が内定し、最初の実戦登板で「難敵」を迎える。

 昨秋キャンプで、シート打撃で対戦している。11月の日米野球を前に、調整の一環でそろって国頭でのキャンプに参加。大谷が、中田に左中間場外へ本塁打を浴びた。当時は日米野球で使用されたメジャー球を使用していた。慣れない球だった大谷にとって、やや不利な条件も、今回はない。

 格好のシミュレーションにもなりそうだ。この日、開幕戦の相手、楽天が昨季オリックスで32本塁打、90打点を挙げたペーニャを獲得することが決定的になった。「(開幕まで)実戦登板は、あと4回くらい。どう自分で意識してやるかが大事」と話すように、大谷にとって同じ右の強打者の中田との対戦は、現時点での仕上がり具合を確認できる機会になる。

 夢の対決を前に、球界のレジェンドから発奮材料をもらった。この日、400勝左腕の金田氏が名護キャンプを視察。全体練習後、名護市営球場の一室で初対面した。「緊張したけど、面白かったです。笑わせてもらいました」。肉体のケアの仕方など、現役で長く活躍し続けるための方法論なども伝授された。対談を終えた金田氏は、高卒3年目で開幕投手を任される逸材に「400勝なんて、20勝を20年間続ければ、わけないじゃん。超えんといかん」とハッパをかけ、新レジェンド誕生を待望した。

 中田との注目対決を前に400勝パワーを注入された。20日に栗山監督から大役を通達され、初めて臨む実戦。ブルペンで52球を投げ、「悪くなかったです」と登板前日の調整も完了。「引き続き(キャンプ中に取り組んだことを)やっていければ」と、静かに闘志を燃やした。【木下大輔】