楽天のドラフト1位安楽智大投手(18=済美)の実戦初登板が、10~12日に行われる春季教育リーグに予定されていることが2日、明らかになった。先発ではなく中継ぎとして、1~2イニングを投げる。

 ついに157キロ右腕がベールを脱ぐ。候補は10日の日本ハム戦(鎌ケ谷)、11日のDeNA戦(ベイスターズ球場)、12日のヤクルト戦(戸田)の3試合。1軍への投手派遣などの兼ね合いで、詳細は決定していないが、実戦マウンドにいよいよ上がる。

 キャンプインは1軍スタートだったが、状態が上向かずに2月14日から2軍に降格。以来、157キロを記録した高校2年時のフォームに戻すべく、修正を行っていた。2月後半には5日連続でブルペン入りするなど、復調の兆しが見えてきたため登板が決まった。

 待ちわびた実戦だった。これまで安楽は「ブルペンでは140キロも出ない。自分は実戦タイプ。マウンドでアドレナリンが出て、球がいく」と話しており、打者に向かっていくことで本調子になると強調。2軍首脳陣も、実戦に登板させることで一変するかもしれないと判断した。すでにドラフト2位の小野郁投手(18=西日本短大付)は2月24日の韓国・KT戦で実戦デビュー済み。高卒新人同士を競わせる狙いもある。

 前日1日には愛媛・松山市内で済美高の卒業式に出席し、「アピールして、早く1軍に上がりたい」と意気込んでいた。今日3日からは仙台市内の2軍施設で練習を開始する。目標の1軍昇格のため、実戦で結果を残す。