1番起用に一発回答だ。広島緒方孝市監督(46)となって初めて「1番遊撃」でスタメン出場した田中広輔内野手(25)が、チーム唯一の2安打で猛アピールした。3回2死から中堅前に落ちる安打を放つと、5回の打席では、2死一、二塁から変化球にうまくバットを合わせて左前へはじき返した。適性をテストした緒方監督は「もちろんシーズンに備えて、この打順を考えている。彼が1番に座るか、もしくは5番、6番あたりにいくのか。シーズンを見据えてどちらかの打順にしたいと思う」と高く評価した。

 堅実な守備だけでなく、確実性の高い打撃でレギュラーの座をほぼ手中にした。「僕は見ていくタイプではない。1番を打たせてもらうことになれば、勢いをつけられる打撃をしたい。(5番起用には)意気に感じていかないといけない」。2年目ながら主力としての自覚も芽生えつつある。